Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2017/12/24

ショパンでメリー・クリスマス!

Joyeux Noël! Merry Christmas!

子供のころは生木に綿をのせて飾ったクリスマスツリー、自分が親になったらこっそりプレゼントを買っておいて、さてどこにしまっておこうかと頭を悩ませたクリスマス。楽しかったことばかり思い出すクリスマスだけれど、すでに子供たちは成人済み。
 さて、今年のクリスマスはどんなふうに過ごそうか。いつもおなじメニューのクリスマス・ディナーを作ることは決まっているし、リースもドアに飾ってあるし、仕事も一段落したし……



 ふとKさんのブログで、ショパンのピアノコンチェルト第1番の動画を見つける。懐かしい。学生時代に短期間メンバーだったオーケストラで演奏した曲だ。これはショパンの生地ポーランドのラジオ室内楽団と、緋色のドレスを着たオルガ・シェプスのピアノ。モスクワ生まれのピアニストらしい。

 ショパンは、若いころは「あますぎる」と避けたけれど、70年代に出たポリーニは針が飛ぶほどの勢いのあるLPを買って聴いた。50歳をすぎたころからは、お砂糖のような優しいアシュケナージを何枚も買い込み、肩こりをとるために(!!!)取っ替え引っ替えかけていたことがある。最近はまた聴かなくなっていた。

 ショパンはある年齢をすぎるとまたよくなる、というのは本当だ。ロマン派の作品を批判する視点を身につけてから、ふたたび、人生も晩年に近づくと、この「あまさ」に身を委ねる心地よさを welcome! したくなる瞬間があるものだ。詩はそうはいかないけれど、音楽は無条件にwelcome!
 しかしどこまでも、ときどき、ときたま、である。ふだんは、日常的にはやはりバッハでしょう。フランス組曲とかね。先日もグールドのフランス組曲第2番をOLの通勤のためにコピーしたばかりだった。
 では、あまいながらも凛としたショパンで:

 メリー・クリスマス!