Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2017/08/03

彷徨える河──やっと観た、面白かった!

 エアコンを入れた途端にぐんと涼しくなって、プチ夏休みも最後の日。
 昨年の秋に観そびれていた映画をDVDでようやく観た。

「彷徨える河」 監督シーロ・ゲーラ

 日本公開のための予告編に、これまた定番のように『闇の奥』なるラベルがペタッと貼ってあったので、なんだかなあ、と思っていたけれど、信頼できる複数の人たちが「いい映画だよ」「面白いよ」といっていたので観に行こうと思ってはいたのだ。でも、昨秋は結局時間がなくて映画館に足を運べなかった。だからDVDになると聞いて注文しておいた。それが今日とどいた。さっそく観た。

 いやあ、面白かった。(それでふたたび『闇の奥』はやっぱり不要なラベルだと思ったんだけれどサ。)2時間あまりのモノクロ映画で、最後に少しだけカラーの映像が入る。この間、まったく見飽きなかった。途中で喉が渇いてきたけれど、一時停止ボタンを押す気になれなかった。ちいさなPC画面ではなく、やっぱり映画館の大きなスクリーンで観たかったなあとあらためて思った映画だった。

 なかなか良いレビューが密林(!)のサイトに載っているので、興味のある方はそちらへ。

 シーロ・ゲーラというコロンビア出身の若い映画監督は(なんと1981年生まれか!)これからJMクッツェーの『Waiting for the Barbarians』を映画に撮る予定。(2018年に撮影して、リリースされるのは2019年の予定だそうだ。)
 若いころから映画狂のクッツェーが、あのBarbarians を映画化する許可を出した若い監督の作品とあって観たのだけれど、出てくる人たちの描き方に、いたく納得した。こうなると、Barbarians の映画もすごく楽しみになってきた。わくわく。