Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2017/01/22

充実した冬の一日:Women's March とアディーチェ

ひさしぶりのブログ更新です。

 アメリカ合州国ではオバマ大統領が8年間の大統領職を終えてホワイトハウスから出て、代わりに恐るべきT大統領が就任演説をした。
 それに抗して世界中でWomen's Marchがくりひろげられて、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェもそれに参加する写真が彼女のfacebookにアップされた。アディーチェが微笑みかける小さな少女がかかげるプラカードには「FUTURE IS FEMALE/未来は女性」と描かれいてるのだ。カナダのトロントではマーガレット・アトウッドがマーチに参加したというニュースも流れてきた。東京でもこの週末はあちこちで人が集まったと思う。

 そんなニュースが伝えられるなかで、6歳のソフィー・クルーズという移民の少女が、家族といっしょに壇上に立って、英語で、それからスペイン語で、しっかりした声で行ったスピーチを伝える動画には、正直いって涙が出た。観衆のなかにも眼鏡をはずして涙をぬぐう若い男性の姿が映し出された。

ここです。

 じつは今日は、まるまる一日、PCの前に座って、つぎに出るアディーチェの冊子のために解説を書いていたのだ。
「SAY YOUR WORD LOUDLY」という特集が組まれた雑誌「Harper's BAZAAR」も届いて、それに載ったアディーチェのエッセイも読んだ。

「青いマスカラなんてものがあるなんてことを知ったのは……」と始まる、2015年にMOREに掲載された「THE FEMINIE MISTAKE:完璧な女性という檻」というエッセイだ。これはとても面白い。この雑誌「Harper's BAZAAR」には、西加奈子さんが「ゴリゴリと書いた」という、とても心を打つ文章も載っていて、おすすめだ。

 夕方になって、仕事に疲れた頭で、少しワインなど飲みながらおでんを作った。冬は大根がとても美味しい季節だ。たっぷりとしただし汁で、コトコトと大根を煮た。

 とても充実した、2017年1月の、冬の一日。
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2017.1.24:付記 ソフィー・クルーズ(クルス)ちゃんのメッセージが(英語のほうですが)載っていたので転載します。スペイン語のほうが流暢に思ったことをたくさんしゃべっていた感じですが。
SOPHIE CRUZ: Hi, everybody. My name is Sophie Cruz. We are here together making a chain of love to protect our families. Let us fight with love, faith and courage, so that our families will not be destroyed. I also want to tell the children not to be afraid, because we are not alone. There are still many people that have their hearts filled with love and tenderness to snuggle in this path of life. Let’s keep together and fight for the rights. God is with us!