Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2015/05/11

昨日で終った PENワールド・ヴォイス・フェスティヴァル

5月4日から10日までニューヨークでPEN World Voices Festivalが開かれていた。キュレーターがなんとあのチママンダ・ンゴズィ・アディーチェで、フォーカスされたのは「アフリカ」だ。

 参加した作家には、テジュ・コール、エドウィージ・ダンティカ、リチャード・フラナガン、アミナタ・フォルナ、ヤハヤ・ハサン、アラン・マバンクー、マイケル・オンダーチェ、ビンニャヴァンガ・ワイナイナ、ングギ・ワジオンゴ、などなどそうそうたる名前が連なっていた。

「シャルリ・エブド」に賞を与えるとしたPENの決定に異を唱えて、テジュ・コールやマイケル・オンダーチェなどが最後の晩餐を欠席するとか、マバンクーは逆に積極的に賛成の意見を述べてメディアの目をひいたり。ムスリムであるハベバ・バデルーンも少し遅れて異を唱える人たちに加わったことがニュースとして流れた。これはどんな立場にその人が立っているかで大きく意見の分かれるところだろうが、どうも、日本ではイスラム系に連なる人たちの内部からあがってくる声が(外部からながめる評論家の声ではなくて)、圧倒的に足りないと感じているのはわたしだけだろうか。
 
最終日の昨日、締めのスピーチをするアディーチェの映像が流れた。このところ父上の身にふりかかった災難が twitter などに載って、どうなるか、とはらはらしたが、解決したというニュースもすぐに流れたのでほっとしたところだ。しかしながら、おしゃれなアディーチェがアフロヘアそのままでステージに立っているところに、いかにも、駆けつけた、 という感じが出ているかな。
 同志ワイナイナと抱き合うアディーチェの姿も。参加した人たちによって、これから詳細が伝えられることを期待したい。

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くぼた のぞみさんの写真アディーチェとえいば、「男も女もフェミニストじゃなきゃね/We should all be feminists」を訳しました。

「神奈川大学評論 創刊80号記念号」

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの特別寄稿で、もともとTEDExTalkのピーチを本にしたものです。スピーチはYOUTUBEでも見られます。日本語訳の入手は神奈川大学広報課へ。ぜひ!