Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2013/01/01

賀正 ── 今年もどうぞよろしく!

明けましておめでとうございます!

 今年は、まず3月初めにジョン・クッツェーが来日する。(付記:詳細はこちらへ!

 それまでに彼の自伝的三部作『Scenes from Provincial Life』をしあげて刊行できたらいいのだけれど、とても間に合いそうもない。でも、それが終わったら、ポール・オースターとの往復書簡集『Here and Now』も手がけることになっているので、今年はクッツェー三昧の日々になりそう!

 でも、でも、アディーチェの新作『Americanah』もまた5月には出る予定なのだ。まことに嬉しい悲鳴。分身の術で3人くらいに分かれて仕事をしたい。がんばります。(それにしてもこのタイトル『Americanah』だが、ドン・デ・リーロの第一作目とまったくおなじなのが気になるなあ!)

 今年は少しは良い年になりますように。福島や被爆地の子どもたち、ごめんなさい、大人としてやるべきことがやれていない。本当になさけないし、恥ずかしい。

 しかし、結局は精一杯、自分にやれることをやるしかないのだと思い直す。日本という狭い場所から、首ひとつ水面に出してあたりを見渡したい。たとえ現物の国境線を越えなくても、越える方法はいくつもあるのだから。越えて、共感共苦できる人たちと繋がること。そのとき、ことばが人と人を繋ぐかどうか、本来の意味で役に立つかどうか、根底から問われることになるのだろう。

 みなさん、今年もどうぞよろしくお願いします!