Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2012/12/22

J・M・クッツェー、3度目の来日

来年のことを言うと・・・と笑ってください、鬼といっしょに。

 さて、来年の3月1日、2日、3日に開催される「東京国際文芸フェスティヴァル」に参加するため、J・M・クッツェーがふたたび来日します。ジュノ・ディアスも、ジョナサン・サフラン・フォアも来るようです。
 
 クッツェーさんは2006年9月が初来日で、翌2007年12月が再来日でしたから、5年ぶり3度目の来日です。インタビューも対談もめったにしない方なので、おそらく、自作の朗読になるのでしょう。詳細はわかりません。わかりしだい、このブログでも情報を共有したいと思います。

 写真はそのジョン・クッツェーさんがヘルメット姿で自転車をこいでいるところですが、彼は知る人ぞ知る自転車狂です。
『少年時代』にも8歳の誕生日にもらったお小遣いでスミス製の自転車を買った話が出てきました。1980年代に彼はスポーツとリクリエーションをかねて、ふたたび自転車への熱に取り憑かれます。

 この写真のキャプションには、ケープタウンで毎年開催される「アーガス・サイクル・ツアー」に15回も出場したとあり、1991年には彼のベストタイム、3時間14分で完走したとか。1994年にもおなじタイムを出したとキャプションは語ります。(あら、1991年と1994年というと・・・南アフリカの祝祭気分の年ですね)

 じつは今日、オーストラリアの「Monthly」というネット上の書評欄にこの写真が掲載されているのを発見したのですが、これは J・C・カンネメイヤーの伝記『J.M.Coetzee: A Life in Writing』に挟み込まれている何枚かのショットの一枚で「Family Album」と銘打たれています。さて、どこから流出したのか、伝記掲載のショットとは微妙に縁取りが違っているようですが・・・。
 とにもかくにも、こんな写真がたっぷり入ったカンネメイヤーの伝記です。クッツェーふぁんにはたまらない面白さ。どこか出版するといってくれる勇敢な出版社はないものでしょうか・・・。