Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2010/08/31

8月の終わりに

昼なかの蟬しぐれもはたとやみ、それでも、ちょっと遅れてやってきたのか、一、二匹、じっとりとたたずむ木立の樹皮に、いっときの足場をもとめて、思い出したように鳴いている。

 8月も今日で終わり。酷暑は収束する気配すらない。それでも、夜は虫の音がすずやかに耳にとどきはじめた。こもれ陽のなかを抜けると、ひろがる緑のなかにちらほらと色づく黄色。

 地を蹴って走る足は、ついに昇りきることのなかった黄色い太陽を追いかけてゆく。

2010/08/25

『半分のぼった黄色い太陽』

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの『半分のぼった黄色い太陽』が「発売中」になりました。

 物語にはナイジェリア全域の地名、とくに「ビアフラ」として分離独立した東南部の地名がたくさん出てきます。あくまで「フィクション」である書籍内には入れませんでしたが、ネット上から手描きの「関連地図」をダウンロードできるようにしました。
 
 右サイドバーの「biaframap」をクリックしてください。

2010/08/20

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『半分のぼった黄色い太陽』

本が届きました!

 表のカバーを、帯もいっしょにスキャンしてのせます。鮮やかな色合いで、とてもきれいな本になりました。

 ここ1年半ほどの仕事がこの1冊にぎゅっと詰まっています。物語の内容はこのブログでも何度か紹介したので省略しますが、念のためリンクしておきましょう。

 今回もまた翻訳中に、そして訳了後にも、いろいろ考えました。それはまた別の機会に。とにかくいまは、感無量です。

 ちなみに、定価は2600円+税、発売は24日、河出書房新社刊です。

2010/08/19

『半分のぼった黄色い太陽』完成!

さあ、できた!

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの『半分のぼった黄色い太陽』が完成です。といっても「みほん」。本そのものはまだ、訳者の手元には届いていません。でも、版元のカタログには載りました。24日発売です。

一足先に、カバーだけここでご紹介しちゃいます! 詳細は明日!